先日アップした記事にさらっと書いてしまいましたが、かみさんも『癌4年生』。
定期的に通院・検査はしているものの経過は順調なようで安堵しているところです。
乳癌という女性特有な癌ということもあり私には殆どこの話をすることはないのですが、ときどき私の癌の話題の時に彼女の置かれていた状況を垣間見ることができます。
私が知っていることはごく一部の情報なのでしょうが、現状で私の『横行結腸癌2年生』と『肝臓癌1年生』を加えても所詮は『3年生』にしかならず、言わば「癌の先輩」なんですよねぇ。
彼女から乳癌の話を切り出されて入院・手術が必要である旨を明かされた時に初めて「癌」という病気は思ったより身近に潜んでいて突然平凡な家庭の扉をノックもせずに入ってくるものだと知りました。
「乳癌で来週から1週間ほど入院することになったから、ペットたちの世話もあるし出張行かないで欲しいんだけど・・・」
冗談交じりにこう切り出してきたので同じように冗談交じりに答えはしたのですが、あれが不安の中から絞り出された精いっぱいの気丈な言葉だったことに気づいたのは、私自身が癌を患ってからでしたねぇ。。。わが身に降りかかってきて、ようやく気付くとはなんて鈍感な男なのでしょう。
乳癌の話を切り出された以降も私としては聞きたいことは山ほどありましたが、術前・術後と今に至るまで特に詮索しないことしています。
私がその情報を得ても何もしてやることもできませんしね。
何かあれば言ってくるでしょうし、それだけを粛々とこなしてやることが一番ストレスを与えずに良いのではないかと判断した次第です。
この接し方が良いのか悪いのかは賛否別れるところだと思いますが、私なんかに乳癌の話をしてもムダだと彼女の分かっているのでしょう、特に不満な雰囲気は見せません(が、これも彼女が私に対して気丈に振る舞っているのかもしれませんが)。
彼女の癌について私が知っているコトと言えば「数時間に及ぶ手術を必要とした状態であったこと」のみでして、その手術でさえ立ち会っておりません。
ですので、彼女が伝えてくれる以外のことは何も知りませんし、知りたいとも考えていないのが正直なところです。
以前も書きましたが、日本成人の半分が癌を患う時代ということで、我が家は25%の確立で存在しているだろう『癌夫婦』。
(逆に考えれると、夫婦揃って癌に見舞われていないというケースも25%しかないということになるのですが、むしろこちらのほうが私にとっては驚きですね。)
2人の子供たちも早いもので離れたところで社会人と学生として暮らしています。彼らももう立派な成人ですし、親としてのミッションはほぼクリアしたかな(笑)。
おかげ様で、かみさんからは「亭主」とか「ダンナ」、子供たちからは「父さん」とか「オヤジ」という称号をもらうことが出来ました。
できれば、「おじいちゃん」という称号までをゲットし旅起ちたいのですが、子供らを見ていると難しいかなぁ・・・(笑)。
専ら現在の癌夫婦の間では、
「この子(←ペットの愛犬3歳)を看取るまでは生きておかないとね♪」
をスローガンに日々暮らしております。